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薬膳を学んだ理由〜薬膳スープで体を整える〜2022/03/20

SUN AND MOON

2022/03/202022:03:20:16:17:03

薬膳を学んだ理由〜薬膳スープで体を整える〜

#薬膳

私事ではありますが、2019年から2年かけて、コツコツと通信で薬膳を学ぶ機会を得ました。

なぜ薬膳に興味を持ったかというと、

食物・食材には、それぞれが持つ性質と意味があり、それを取り入れる(食べる)ことで効率的に体を整えることができる

ということを深い視点で学べると思ったからです。

また、会社員時代に体調を崩した時、症状緩和のために東洋医学(漢方と鍼)にとても助けられたので、いつかは東洋医学に関係する学びを深めたいと思っていました。

私なりの薬膳を学ぶメリットとしては、大きく4点ありました。

●処方薬として使用されている生薬の効果・効能を学べる

●植物性・動物性食品両方バランスよく、食材の持つ効果を学べる

●中医学の視点で診断方法を学べる

●症状・体調に基づく相性の良い食事の組み立て方を学べる

です。

病気になったら病院に行けば良いと思う方は多いと思いますし、そのための病院や西洋医学がある訳ではありますが、

病気と診断されず「なんとなく不調」(と感じる方が私の周りに増えているような気がします)、「病名がつかない状況」を治すことは難しいかもしれません。

全てが食事だけで解決できる訳ではないですが、

ちょっとした体調不良を毎日の食事で整え、病気になる前に復調できればそれに越したことはないと思います。

毎日毎食の食事は、ただお腹を膨らますだけではないという私なりの実感があり、

せっかく毎日口にする食事をもっと効率よく有効活用したい!というある意味「もったいない根性」が発揮された故の受講動機ともいえるかもしれません。

しかし、内容は通信といえども、毎月多いときは10ページ以上の課題提出があり、営業しながらの勉強は正直大変でした。。。

今は更なる薬膳の知識のステップアップに向けて目下勉強中ですが、学んだことをまずは実践として積み上げていきたいと思います。

そして、体感・体得した学びのエッセンスを、いつかお食事にも取り入れ、お越しいただくお客さまのお役に立てればと思っております。

さて、薬膳ですが、どのような印象をお持ちでしょうか?

●苦そう

●薬っぽくて、美味しくなさそう

●魔女鍋のようで何が入っているか想像がつかず怖い

というご意見を聞くこともあります。

おそらく、生薬の印象がとても強いのだと思います。

実際は、生薬を使うにしても苦くなるほど多くは使いませんので、薬っぽくもなく、体質に合わせて調理したものは体に染み入る美味しさです。

また、必ずしも特別な生薬を毎回煎じて飲食するという訳ではなく、

スーパーで手に入る普通の食材が持つ人間に有用な性質を理解・利用して、毎日のお食事に活用できるものです。

炒め物や煮物、デザートなど、和洋中、イタリアンからフレンチまで、幅広い範囲で応用できます。

特に、今年の山間部は例年稀に見る豪雪でとても寒く、なんとなく体調が思わしくないこともありました。

そんな時には、消化も良く、体を温めるスープとして摂取することはとても良いのではないかと思い、体の血を巡らせる要素の薬膳スープを作ってみました。

血を巡らせるというのは、特に女性には必要なことだと思います。

IMG_5352.jpg

作ったスープは上の画像です。

具材は、鶏肉をメインに体を温める食材と一緒にコトコトと煮込んでみました。

飲んだ瞬間、体に染みる!という感覚があり、ポカポカと温まりました。

IMG_5369.jpg

そして、先日手に入れた生薬らしい生薬、麦門冬。

以前、薬膳の実習で麦門冬を使ったスープを作りましたが、それがなかなか美味しかったので購入してみました。

麦門冬は、漢方薬の麦門冬湯に配合されている生薬として有名です。
乾燥による口や喉のイガイガ、空咳や切れにくい痰、長引く咳や風邪などに効果があると言われています。この生薬を使ったお料理を作る機会がありましたら、またご紹介したいと思います。

戸隠はまだまだ三寒四温で雪景色の中ですが、春らしさを少しだけ感じる日もあります。
都心部も冷え込む日があるようですね。
季節の変わり目は体調の変化がある時期ですので、どうぞご自愛ください。

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THE KOKONOEシェフ 水谷 江希

THE KOKONOEシェフ水谷 江希

小中高をシンガポール・アメリカで過ごし、絵画修復士となるため奨学金を得てシカゴ美術館附属美術大学に合格。両親の都合で帰国し、筑波大学に入学。卒業後、外資系メーカーに入社し、プロダクトデザイナーとして働く。その後食の世界へと転身し、料理教室の開催・講師業を務める。2020年、シェ・パニースへインターンシップのため渡米。料理研鑽に励み、現在に至る

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