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地球温暖化対策と食 Part.22020/01/29

SUN AND MOON

2020/01/292020:01:29:17:05:32

地球温暖化対策と食 Part.2

Part.1ではグレタ・トゥンベリさんのスピーチと日本での反応について思うところを書かせていただきました。

SNSをはじめ、たくさんの反応をいただきありがとうございました!

グレタさんは地球温暖化について言及されていましたが、以前冬に都心部の水道管が凍結するなど、通常ではありえない気候変化があったかと思います。温暖化ではなく寒冷化ではないか?というご意見を持たれている方も多いでしょう。

温暖化は嘘、という説もありますが、私的には温暖化や寒冷化を含めた地球の周期的な変化を迎えている今、地球により負荷がかかるようなことは避けるべきではないか?という非常に単純でシンプルな考え方です。

つまりは、地球に負荷をかければその分地球に住む私たちに負荷がかかるということで、それは誰もが想像できることだと思います。

さて、このブログでは食のことをお話しするブログですので、地球に負荷をかけない食とは一体何か?ということを私なりにお伝えしたいと思います。

食でアプローチする理由は以下です。

・農業や畜産、養殖なども含めた食料生産システムから排出される温室効果ガスは、全体の1/4と言われているから。(1*)

・食は毎日定期的に食べるルーチンのため、身近で継続しやすい。

・食事は自分の意思で選択することが可能。


地球に負担をかけない食とは?


食の分野において地球に負担をかけないためには、温室効果ガスの排出が少ない食材にシフトすることが、一番シンプルな方法だと思います。

温室効果ガス排出の18%は畜産業だということをご存知ですか?そのうちの80%は、牛肉生産による排出なのだそうです。(2*)

というのも、牛自身の呼吸や排泄物からメタンガスが多く排出されるとのことです。牛は胃袋を4つ持つ動物で絶えずメタンガス(げっぷ)を排出しており、アメリカのCO2排出量の25%は牛によるものだといわれています。(3*)

牛だけではなく、反芻動物はメタンガスを排出しやすいと考えてよいと思います。

また、施設栽培や施設生産(養殖)は、当然のことながら温室効果ガスが排出量が高いと考えられます。

つまり、牛由来の食である肉や乳製品、ラム肉、養殖、ハウス栽培のものを食べる回数を減らすことが有効です。

植物性のものであれば、なるべく旬のものを旬の時期に、輸送時の排気ガスが少ない地元のものをできる範囲で選んで食べることがオススメです。

これらの話を聞くと、「え?それってベジタリアンにならなきゃいけないってこと?それはちょっとハードルが高いなぁ」と思われるかもしれませんが、そうできるのであればベストですが、必ずしもそうする必要はないです。

その代わり、温室効果ガスの排出が少ない食材や、温室効果ガスの排出が少ない栽培(飼育)方法の食材を選ぶこと、でもよいのではないでしょうか。

温室効果ガスの排出がもともと高いと言われている牛由来の食材の代わりに、鶏肉を選ぶことも有効ですが、

同じ牛肉でも、飼育方法によって排出量が変わるものもあります。

それはグラスフェッドビーフと言って、放牧されながら牧草を食べる牛は、穀物を食べて施設飼育されている牛と比べると温室効果ガスの排出が少ないと言われています。(1*)

グラスフェッドバターなどもそれに相当すると思います。

欧米はもとより、食の欧米化が進んでいる日本でも、牛肉や乳製品を毎日毎食食べている方は多いのではないでしょうか。

毎日毎食それを制限がするのは難しいと思われている方でも、ほんの少し減らすだけx世界人口x継続という方式で考えれば、日々の変化は大きいと思います。

キーワードは、サステイナビリティ(持続可能な)で、チリも積もれば山となる、ですね。

続けられなければ意味がないのです。


プラスα、食周りのものを変え、環境負荷を減らす


温室効果ガスの排出を減らすことだけでなく、環境負荷を減らす視点で考えれば、食にまつわることでもたくさんのことができると思います。

・食べ残しを減らす。

・使い捨ての食器や容器、カトラリーを減らす。

・ペットボトルをやめ、水筒やマイカップを持ち歩く。

・ジップロックは繰り返し使う。

・食品ラップをミツロウラップに変える。

・洗い物をする際に水を出しっぱなしにしない。

等々、これらは一部で、考えればもっとあると思います。

以前、戸隠に遊びに来た友人の取り組みが素晴らしいな、と思ったのは、マイカトラリーセットを持ち歩いていたことです。

お蕎麦屋さんでも、割り箸は使わず、マイ箸を使っていました。

私も見習いたい!と思い、こちらを購入しました。

IMG_7687.jpg

⬆︎patagonia provisionsのTOGO WAREです。

IMG_7688.jpg

⬆︎開けると、竹でできた箸、フォーク、ナイフ、スプーンが入っています。

友人は、これに別途購入したステンレス製のストローを入れて持ち歩いていました。

こちらはケースにカラビナがついているので、バックなどに付けることができるので便利です。

キャンプなどのアウトドアでの使用はもちろんですが、フェスやお祭りでフードを食べた後、マイカトラリーを使えばゴミにならないのでいいですよね。違うブースで食べ物を買うたびに毎回カトラリーをもらうのも忍びないですから。

私も活用したいと思います^^

1* COURRIER JAPON https://courrier.jp/news/archives/163252/

2* AFP通信 https://www.afpbb.com/articles/-/2572329

3* ナショナルジオグラフィック https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/19/070500393/

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THE KOKONOEシェフ 水谷 江希

THE KOKONOEシェフ水谷 江希

小中高をシンガポール・アメリカで過ごし、絵画修復士となるため奨学金を得てシカゴ美術館附属美術大学に合格。両親の都合で帰国し、筑波大学に入学。卒業後、外資系メーカーに入社し、プロダクトデザイナーとして働く。その後食の世界へと転身し、料理教室の開催・講師業を務める。2020年、シェ・パニースへインターンシップのため渡米。料理研鑽に励み、現在に至る

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