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【Chez Panisse インターンシップ〔Part.4〕】食育の草分け的存在 エディブルスクールヤード2020/03/24

SUN AND MOON

2020/03/242020:03:24:13:20:49

【Chez Panisse インターンシップ〔Part.4〕】食育の草分け的存在 エディブルスクールヤード

アリス・ウォータースさんのお膝元であるバークレー。
彼女が始めた活動、エディブルスクールヤードをご存知ですか?

学校の校庭に生徒たちで野菜や果物など食べられるものを植え、育て、収穫したものを自分たちで調理して食べる食育菜園のプロジェクトを通し、生命の基礎を学ぶことが活動の目的です。

エディブルスクールヤードは、1995年にバークレーのマーティンルーサーキングJrミドルスクールという公立中学校で始まり、今もプロジェクトは進行中です。

当時、この中学校は荒廃していたそうです。様々な人種の生徒たちがおり、そのような環境の中でいかに生徒たちをまとめるかということが重要な課題だったとのこと。

エコロジーを理解し、命のつながりを教えるプログラムは、学校の単位として組み込まれており、少なくとも1セメスター(1学期)は全生徒が受講するような仕組みになっているそうです。

その菜園では、キッチンでの調理、食卓を皆で囲む時間を通して、共感や思いやり、忍耐や自立心を身につけることができるのだそうです。

そして、世界中でこのプロジェクトが行われており、日本ではエディブルスクールヤードジャパンが、多摩市の学校で雛形をスタートさせています。

幸運なことにこのエディブルスクールヤードがあるマーティンルーサーキングJrミドルスクールは、私がバークレーでステイしていたお家から徒歩10分ほどのところにあったので、見学してきました。

楽園のような理想のオーガニック菜園が学校に

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(⬆︎マーティンルーサーキングJrミドルスクールの入り口。とても大きく立派な建物で、学校とは思えないです。この学校に子供を入れたいと希望する方が多く、学区内に引っ越しをするケースがが後を絶たないそうです。閑静な住宅街の真ん中にあります。)

住宅街の中にある学校のエディブルスクールヤードは、校庭とほぼ同じなのではないかと思うほど広い敷地でした。

公立学校なので、誰でも自由に入って見学することができるということも素晴らしいです。

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⬆︎入り口にはエディブルスクールヤードの創設者であるアリスさんの哲学が掲げられていました。

菜園の中には、流し付きの調理台が備え付けられた東屋があったり、石で作られた窯もありました。

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(⬆︎可愛らしい石造りの釜が奥に。手前にはスイスチャードや葉野菜が育てられています。)

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(⬆︎流し付きの調理台のある東屋。)

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(⬆︎その後ろには、調理で出たクズ野菜などをリサイクルするコンポストがありました。エコロジー。)

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⬆︎敷地の中央部には、大きくぐるっと丸型に囲むベンチがあり、ここでみんなで座って話を聞いたりするのでしょうか。

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⬆︎真ん中には、野菜と花がアレンジされた花壇があり、とても素敵でした。

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⬆︎いたるところにボリジが咲いていて、KOKONOEにもたくさん咲いているボリジを思い出しました。

素晴らしいな、と思ったのは、野菜だけではなく、果樹がたくさんあること。

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⬆︎かなり大きいレモンの木が5-6本あったでしょうか。

そして、巨大なびわの木や、大きなイチジクの木が3本あったのがとても印象的でした。

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(⬆︎立派なイチジクの木が3本!新芽が出ていました。)

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(⬆︎巨大なびわの木。日本でもこんな立派なびわの木は珍しいかも。)

アメリカでびわを見るのは初めて。びわを食べる習慣があることを知り驚きの発見でした。

その他、オレンジのような柑橘類の木もありました。

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(⬆︎コールラビっぽいものが植えられています。)

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(⬆︎サラダ菜も。後ろの木にもご注目。壁に這わせるように枝を誘引しています。ガーデニングの技術でも難しいものだそうです。庭師さんが手入れしているのかな?)

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(⬆︎アーティチョークでしょうか。)

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(⬆︎スイスチャードや菜花。)

菜園の所々に畝(と言ってもかなり低い)が立てられていて、豆類、菜の花、ブロッコリー、サラダ菜、スイスチャード、コールラビのようなものがたくさん見られました。

素晴らしいと思ったのは、コンポストがあり、土作りも自分たちでしているということ。

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⬆︎落ち葉を入れるコンポストや

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⬆︎作った土を収納する大きな箱もありました。
きっとミミズがたくさんいると思います^^
やはり、土作りは生命の源ですよね。

その土を使って、今の時期行われているのが育苗。

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⬆︎ガラスの温室があり、そこでたくさん育苗がされていました。

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⬆︎ガラスの温室の奥には、なんとアヒルと鶏の小屋が!

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⬆︎専用の庭があって、そこで放し飼いしています。

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⬆︎アメリカ原産のプリマスロックっぽい鶏?も。ご飯には、フェンネルの葉っぱが与えられていました。何て贅沢!毎日卵を産むので、それも収穫していると掲示板に記載がありました。

学校の裏手に回ると、菜園から種が飛んでいるようで、

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⬆︎野生化したフェンネルやアザミ(カルドン?カードゥーン?)が生えていて、ここのえの敷地もそんな感じになっているので、親近感が湧きました^^

ガーデニングや菜園の参考になります。
こんな素敵な環境で勉強できるなんて羨ましい!

私も通いたくなってしまう中学校でした。

▶︎エディブルスクールヤード

▶︎エディブルスクールヤードジャパン

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THE KOKONOEシェフ 水谷 江希

THE KOKONOEシェフ水谷 江希

小中高をシンガポール・アメリカで過ごし、絵画修復士となるため奨学金を得てシカゴ美術館附属美術大学に合格。両親の都合で帰国し、筑波大学に入学。卒業後、外資系メーカーに入社し、プロダクトデザイナーとして働く。その後食の世界へと転身し、料理教室の開催・講師業を務める。2020年、シェ・パニースへインターンシップのため渡米。料理研鑽に励み、現在に至る

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