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エディブルフラワーの農家?、ここのえ2019/05/18

SUN AND MOON

2019/05/182019:05:18:11:37:32

エディブルフラワーの農家?、ここのえ

春爛漫、庭の八重桜が咲いている戸隠です✨

けれど、標高が高い分、日差しがとても強く、春というよりも、日中は夏なのでは?と思うほど。

そして、日が沈むと、急に涼しくなります。

この寒暖の差が高原の気候の特徴であり、高原野菜が美味しい理由でもあります。

野菜だけでなく、ここのえファームでは、エディブルフラワーも元気に咲いています。

オーガニックカフェここのえでは、この自家菜園の無農薬・無化学肥料のエディブルフラワーをランチに使用しています。


エディブルフラワーとは?



エディブル=食べられる

フラワー=花

つまり、食用花のことです。

花だからといって、何でも食べられるわけではありませんので、ご注意ください

オーガニックカフェここのえでお出ししているエディブルフラワーは、食用花専用の種を買い、自家菜園(ここのえファームで)苗から育てています。

例えば、ナスタチウムやパンジー、ヴィオラは、園芸の花としても有名ですが、園芸用に育てられたものは、育苗の段階で農薬散布をされているケースが多いです。また、種子も農薬など化学薬品で消毒されている場合もあります。

ビオファームここのえの自家菜園では、種の段階でも、農薬や化学薬品を使用していない有機・オーガニックのものを苗から育てています。

エディブルフラワーというと馴染みがないですが、日本では昔から花を食べる食文化があります。

食用菊が最もわかりやすいかと思います。

範囲を広げて、花穂を食べるものでいうと、ミョウガやブロッコリー、菜の花などもあります。

エディブルフラワーは小さいですが、野菜に負けず劣らずの栄養価があると言われています。

(参照:http://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1004/spe2_01.html 農林水産省内affページより)

エディブルフラワーの味や食感は、お花によって、バリエーションが様々です。

ちょっと滑りがある花、ピリッとした後味の花、きゅうりのような味、ミントのような爽やかな味等々。

先日のお客様は、「紅茶みたいな味がする」と言っておられました^^;

エディブルフラワーは、メインのお食事にはなりにくいかもしれませんが、ハーブや薬味と同じようなスタンスで、添えることで、お料理の味と見た目が引き立つのではないかと思います。


エディブルフラワーの手入れ


お花だからと言って、特別なことは正直あまりありません。

ブルーベリーなどの果樹、果菜類と同じように、実ったもの(咲いたもの)を採っていかないと、次のものが実りません(咲きません)。

既に枯れたり、しぼんだりしてしまった花を採らないでそのままにしておくと、種になってしまいます。

科学者ではないので、詳しいことはわからないですが、経験則からお話しすると、

種になってしまった、あるいは、種をつけつつある枝をそのままにしておくと、子孫を残す方向に向かってしまうようで、

花の株の力が一気に落ち、花が咲かなくなります

でも、よく考えてみると、、、イギリスに旅行した時、イングリッシュガーデンを管理するガーデナーさんたちが咲き終わった花をせっせと取り除いていた光景を思い出します。

咲き終わった花は、どんどん取り除かないと、次の花が咲かないような印象を私は持っています。

ヴィオラ下.jpg

↑咲き終わった花がいくつかあります。

ヴィオラ枯れてる.jpg

↑しぼみつつある花。

こういった花をちょきちょきと、膝をつきながら、数日おきにせっせと取り除きます。

摘花.jpg

↑1回でこのくらいの量を取り除きます。

エディブルフラワーを作付けし、3年目。少し形になりつつありますが、その生態の詳しい部分がわからないことが多く、手探りで育てています^^


エディブルフラワーの今後


ビオファームここのえで育てているエディブルフラワーは、主に自家消費です。

私が栽培を始めた動機は、

●海外で食べて、綺麗で美味しかったから、自分で作ってみたい。

●高原野菜が美味しい土地で、食べられるお花を作ってみたい。

●戸隠という土地で、エディブルフラワーの固定種を作ってみたい。

です。

戸隠産の桔梗は、色の鮮やかさや花もちがとても良いと聞いていたので、エディブルフラワーはどのように育つのかとても興味を持ったことも理由の1つです。

当初から、大量出荷や市場でエディブルフラワーの啓蒙をするために始めた作付けなどではなく、主人と2人でやっている小さな小さなファームです。

土壌微生物を大学院で研究している主人の知識を実践で生かし、農業に取り組んでいますが、まだまだ安定した大量出荷ができません。

また、摘んでしまったエディブルフラワーは、とても繊細です。

ものによっては、炎天下で摘んだそばから萎れていくものも。

収穫・出荷時の温度管理が大変難しく、冷蔵便になれば、送料が商品代金よりかさむことが想定されます。

民泊・カフェ・農業と三本柱で運営しているここのえ。

「○○暇なし」という言葉がありますが、他の野菜の作付けもあり、農業シーズンは2人体制でも猫の手を借りたい程に追われます^^;

こういった状況を踏まえ、生意気を申し上げるようで恐縮ではありますが、一般販売はせず、

●お花を愛し、添え物としてだけでない、お花のパワーをお料理に生かしたいと思っておられる友人・知人

●ここのえファームに取りに来ていただける方

上記限定でお譲りさせていただいております。

何卒ご理解いただければ幸いですm(_ _)m

いつかは、望む方全てに提供させていただければ良いのですが、しばらくは、このスタンスでやらせていただく方向です。

なぜならば、私たちが無理して出荷した結果、続かずに、お客様にご迷惑をかけてしまっては、何にもならないからです。

今後もビオファームここのえでは、エディブルフラワーを作り、オーガニックカフェここのえで提供してまいります。

初夏にはたくさんのエディブルフラワーが咲く予定です^^

戸隠観光にも最適な緑濃い初夏。

是非、ご賞味にいらしていただければ幸いです♫

ルリジサ.jpg

↑やっと本日咲いたボリジ(ルリジサ)。解熱、抗炎症作用などの効能があると言われている薬草(ハーブ)です。 妊婦さんには禁忌。古代では、憂鬱な気分を取り除いて、勇気を与えてくれるという言い伝えもあるそう。花言葉は、「勇気」^^

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THE KOKONOEシェフ 水谷 江希

THE KOKONOEシェフ水谷 江希

小中高をシンガポール・アメリカで過ごし、絵画修復士となるため奨学金を得てシカゴ美術館附属美術大学に合格。両親の都合で帰国し、筑波大学に入学。卒業後、外資系メーカーに入社し、プロダクトデザイナーとして働く。その後食の世界へと転身し、料理教室の開催・講師業を務める。2020年、シェ・パニースへインターンシップのため渡米。料理研鑽に励み、現在に至る

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